クリスマスを通して子供を爆発させたい

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クリスマスですね。

クリスマスに「クリスマスですね」なんて定型文を書くようではまだまだオリジナリティなんてものは育まれていないように思いますが、思ってしまったのだから仕方がない、クリスマスですね。

 

我が子には是非サンタクロースを中学生まで信じてもらいたい、と思っていた、という話をしたと思います。

あなたはいくつまでサンタクロースを信じておられましたか?

 

僕は確か小学2年生か3年生くらいだったように記憶しています。

これが早いのか遅いのか、統計を取ったことがないのでわかりませんが、僕としては本当はまだまだ信じるつもりだったのです。

サンタクロースっていうのは世にも奇妙な能力を持っていて、煙突なんかなくたって家の中に忍び込むことができ、僕達に言葉をかけることもなくプレゼントを置き、また次の子供の家へと飛び立つのである。

こんな夢のある話が他にあるだろうか、ないだろう、と思っていました。

 

ところがある日、兄が息巻いてこう言うのです。

 

「サンタさんって親なんだって!」

 

は?

と思いました。

 

意味がわからない。

意味がわからないままに、兄に連れられて二人で親に尋問しました。

 

「ねえねえ!サンタさんってお父さんとお母さんなんでしょ!?」

 

母は見るからに狼狽していたことをよく覚えています。

でもそんな母よりも、僕自身が狼狽していました。

というのも、このとき僕はまだその事実を受け入れられておらず、心の準備ができていなかったのです。

だから兄と尋問しながらも「は?え?ん?サンタ?親?プレゼント?何が?」というような状態だったものだから、二人で尋問とは言ったものの僕はただ兄の横で母の顔をうかがっていたに過ぎませんでした。

 

そもそも兄がどこでそんな情報を仕入れてきたのか。

大方知ったかぶりの同級生が不用意に口走ったのだろうが、全く余計なことをしてくれたものである。

あのとき僕はまだサンタっ子だった。

夢見るキッズのいたいけで純なる思いを返してほしい。

 

兄も被害者であるが、できることなら僕を巻き込まないでほしかった。

後の祭りである。

 

しかしながら、その一件がなかったとしたら、一体僕はどこまでサンタさんを信じていたのだろうか、ということをたまに思います。

どうせ同じく同級生にバラされるのがオチでしょうが、もう少しサンタさんの魔法にかけられていたかった。

そしたらもっと思い出深かったのにな、と思います。

 

なにはともあれ、夢見させてくれた親には感謝です。

「1万円を超える代物はサンタさんは届けてくれない」という条件は今思うと不可思議ではありましたが、当時の僕はまんまと騙されていました。

でもあの魔法は金額なんかは関係なく、(条件下で)「ほしい」と願ったものが本当に届けられるという事実で十分だから、働きかけとしてはそれで良いのだと思います。

 

僕にサンタの正体をバラした兄はいまや二児の父ですが、どうやら子供にはプレゼントリスト制を取ってるようです。

「このリストに載ってるものならプレゼントしてもらえる、さあ選べ」的な。

そういうのもありでしょうね。

 

僕ならどうするかな。

 

どうせなら喜びで子供を爆発させたい。

 

どうしたら爆発するだろうか。

 

何をあげるかも大事だけど、やっぱり前振りも大事かしら。

 

でしょうね。

 

おしまい