勉強なんてしたくないと言う君に
ライフネット生命の創業者であられる出口治明さんの本を読んでいたら、僕と同じようなたとえ話をしていたので、これはいかんと思い筆を執ります、カキカキカキ。
どんなたとえ話かというと、頭を使うことを「料理」にたとえていたのです。
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僕の主張はこうです。
頭を使うということは、まるで料理であるな、と。
当たり前ですが、料理をするにはまず材料が必要です。
どれだけ料理上手な人がいたって、材料がたとえば足りなかったり腐っていたりしたのでは、美味しい料理は作れない。
もちろん上手なだけに臨機応変さは見せるだろうけれど、ここでは深堀しないでおきます。
反対に、材料が一級品であればそれでいいのかといったら、もちろんそうではないでしょう。
どれだけの優れた材料であったとしても、それを使って料理をする人がドヘタクソであったならば、その一級品の材料はたちまち真っ黒焦げです。
あるいは塩ではなく砂糖を入れたり、油の入れすぎてぎとぎとかもしれない。
なのだから、美味しい料理というのは「適切な材料」と「確かな腕を持った料理人」が揃って初めて作られるのである、というのは誰もが認めるところかと思います。
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頭を使うこともまるで一緒だなと思うのです。
料理で言うところの材料は、知識・情報です。
料理で言うところの料理(調理)は、考えることです。
例えば知識0の無学な人がいたとして、しかし考えることだけは得意なんだ。
なんだとしても、そこから導き出される答えというのは、てんで見当違いな可能性があるわけです。
適切な材料が頭の中にないばかりに、どれだけ考えたって、頓珍漢なことを言いかねない。
江戸時代を知らなければ江戸を語れない。
反対に、考えることは苦手だけれど知識だけは誰よりもあるんだぜ、という人がいたとします。
確かに何を聞いても「ああそれはね」と答えてくれる。
答えてくれはするけれど、自分で考えるということができないので、自分なりの意見を求められると言葉に詰まる。
なるほど、クイズ王にはなれるだろうけれど、多分世界は動かせない。
世の中で言われる頭の良い人というのは、恐らく、いやきっと、この両輪が揃っているのだと思います。
よく知識が蓄えられており、かつ思考力も高い。
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インターネットが僕達に繋がってなんでも調べられる時代になったものですから、もう勉強は不要と言う人がいたりします。
自分はYouTuberになるのだから学校に行かなくてもいいんだ、なんて言い始める子供もいます。
確かに今の義務教育のスタイルには僕も首を傾げる立場を取っているけれど、=勉強をしなくてもいいということにはならない。
僕達は仕事をするにしても、友達と遊ぶにしても、家族と過ごすにしても、スポーツをするにもゲームをするにも、そして過去や未来のことを考えるにしても、知識と思考力が必要です。
要するに人間として生きている以上、どうしたって頭を使うのです。
僕達人間は非力なのに、どういうわけか地球を牛耳られているのは、頭脳が発達したからです。
よく学び、よく考えるようになったから、天敵に対して対抗策が講じられる。
その能力を放棄してしまったら、それは野生動物となんら変わらなくなってしまいます。
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知識は材料です(再)。
時に煮込むときもあります。
煮込んで煮込んで、まだだな、まだ煮込み足りないな、って、待って待って待った末に導き出される答えってものがあったりします。
そういうことは材料なしにはできないと思うのです。
「いつでも調べられる」では成しえないのです。
頭という鍋に突っ込んでおかなければならないのです。
かつてスティーブ・ジョブズ氏は言いました。
「点を作れ。点をいくつも作っておけばそれがいつか線になる」
よく動き
よく学び
よく遊び
よく食べて
よく休む
これが亀仙流の修業じゃ
と言ったのは『ドラゴンボール』の亀仙人ですが、今になっていい言葉だなと思う。
その教えには快活な人間らしい趣がありますね。
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さて、僕の話をだらだらと書いてしまいましたが、冒頭にも書いたとおり出口治明さんが同じような例えをしてらっしゃいました。
ややもすると僕のこのたとえは出口さんのたとえ話を引用したと思われかねないと思ったので、一筆です。
つまりこれは、僕だってそう思ってたもん!という幼稚臭い駄々っ子的な大人の言い分です。
聞き流してもらってどうぞ構いません。
しかしながら、きっと他にも僕なりに考えたことを、同じような論調で語っている人がいっぱいいるのでしょうね。
切りがないがしかし、手を取って握りたい。
「だよね!?」って。
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本とはさしずめ著者の料理ですね。
素晴らしいものもあれば、口に合わないものもちらほらと(もごもご)。
ちなみに僕の文章はお手軽ファストフード。
自己責任でお召し上がりください。
おしまい