読書をすると世界が楽しくなる仕組み

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読書の魅力っていっぱいあると思います。

語彙力が上がるですとか、文章力が上がるですとか、知識が増えるですとか、思考力が高まるですとか、想像力が豊かになるですとか、それらに伴って生き方が変わるですとか。

きっとどこかでそういう話ってほとんどの人が聞いたことあるはずで、その重要性みたいなものもわかっているんだと思います。

 

あとなんか絵になりますよね。

 

……………

だけれども、その実、読書をしている人は多くないのが現状です。

文化庁の平成30年度の調査によると、全国16歳以上の男女の1か月の読書量は以下の通りだそうです。

 

  • 読まない 47.3%
  • 1,2冊 37.6%
  • 3,4冊 8.6%
  • 5,6冊 3.2%
  • 7冊以上 3.2%
  • 分からない 0.2%

平成30年度「国語に関する世論調査世論」の結果についてより)

 

この調査だと二人に一人は何かしら読んでるということになりますが、調査対象が16歳以上なので、学生さんも入るかと思います。

そうすると、恐らく学生さんは受験勉強ですとか、授業のために読まれる本の冊数なんかもカウントされているはずなので、自分自身のための読書となると読書量はもっとずっとぐっと減るのではないかと個人的には思います(多分)。

 

……………

これに対して「自分の読書量を増やしたいと思うか」という問いもありまして、その結果が以下の通りです。

 

  • そう思う 28.0%
  • ややそう思う 32.4%
  • 余りそうは思わない 23.4%
  • そうは思わない 15.5%
  • 分からない 0.8%

 

……………

さて、このデータから何が言えるでしょうか。

「読書量を増やしたいか」という問いに対して「そう思う」人が28.0%です。

きっともうすでに読書家の人も「そう思う」に入れてると思われますが、じゃあすでに読書家であろう人の数は何%だったでしょうか。

「7冊以上」が3.2%で、「5,6冊」が3.2%です。

これでは全然28.0%には足らないですね。

 

じゃあ読書家と言い切れずとも「3,4冊」の人を含めると、8.6%なので、合計すると15.0%。

それでもまだ足らないですね。

 

じゃあ「1,2冊」の人は37.6%なので、ここでやっと28.0%が侵食してきます。 

要するに、少なくとも本を読んでるほとんどの人は「もっと読みたい」と思ってる、ということが言えると思います。

 

ここに更に読書量を増やしたい「ややそう思う」人達32.4%も含めれば、60.4%にもなるので、「1,2冊」を飛び越えて「読まない」という人まで含んできます。

ともすると、読まない人、及びあんまり読まない人達の中にも、本を読みたいと思ってる人は結構いるということが言えるのではないでしょうか。

 

だし、読もうと思ってない人達だって、別に積極的に読みたくないとまでは思っていないと思うんです。

もちろんそういう人もいるだろうけれど、結構な数の人はただ純粋に読書の魅力を体感として知らないだけだと思うのです。

 

……………

だって、例えば僕だって、ビリヤードの魅力を知りません。

魅力を知らないから、特別やろうとも思いません。

仮にビリヤードに関するアンケートがあったとして、僕は1か月のビリヤードのプレイ数は「やらない」になるんだし、今後プレイ数を増やしていきたいかと問われれば「そうは思わない」になるのです。

だって、そもそも知らないから。

 

そんなようなもので、読書に関しても同じような人が一定数いると思うのです。

 

でももし誰かが僕に懇切丁寧にビリヤードの魅力を教えてくれて、一緒にプレイしてくれて、一緒にエキサイトできることがあったとしたら、僕はビリヤードの面白さがわかるかもしれない。

そしたら僕のプレイ数は月に「1,2回」に増えるし、「3,4回」にだってなるかもしれない。

ややもすると「7回以上」になるかもしれない。

そして、プレイ数を増やしていきたいかと問われれば「そう思う」になるかもしれない。

 

……………

僕達は基本的に、知らないことに興味がないと思うのです。

そして、知ってることには興味を持つと思うのです

 

場合によっては、知らないことに対して恐怖心を抱いたり、嫌悪感を抱いたりもします。

それは僕達人間が、よくわからない物に対しては警戒するように、遺伝子レベルで反応するようになっているからです。

 

ともすると、知ってることが多い方が、世界に対する恐怖や嫌悪は払拭され、世界は興味に満ち溢れ、面白い世界だと思えるようになるのではないでしょうか。

反対に、知らないことばかりの世界は、怖いし嫌だし、興味の対象が少ないのでつまらなく見える。

 

知の認識領域が広ければ広いほど、世界は面白いから、知的活動はより積極的で活発になるんだと思います。

地図ならぬ知図とでも言えばいいでしょうか、自分なりのそういったものを広げると世界はこんなにも魅力的で楽しい。

 

それが勉強の本来的な楽しさなのだと思います。

広げたもん勝ちなのだと思います。

 

さあどうやって広げようか。

 

そうだ

読書、

しよう。

 

おしまい