やる気いらずの行動の起こし方

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「卵が先か鶏が先か」という言葉があります。

これは、鶏が先に誕生して卵を生んだのか、それとも卵が先に誕生して鶏が生まれたのか、という生命の誕生の永遠の謎をたとえて、果たしてどっちが先がわからないようなことに対して言う常套句です。

 

さて、ともすると、「やる気」というのはまさに「鶏が先か卵が先か」だと思います。

やる気がなくても、行動すると、不思議とやる気が出るらしい。

けれども、その行動を起こすだけのやる気がないから困ってるんじゃないか、という話。

じゃあその「やる気を起こすための行動」をするためのやる気はどうしたらいいんだよ、と。

 

その一つのアドバイスとして「自分なりのやる気スイッチを何か見付けよう」という話を前回の最後の方にしましたが、今日は少し違った方法の話をしようと思います。

今から書くことは習慣系の本に大体書いてあると思うので、詳しく知りたい人はぜひ手に取ってみてください。

 

2つお話があります。

 

…………… 

まず1つ目は、「ベイビーステップ」を設定する、です。

ベイビーステップとはつまり、赤ちゃんが何か新しいことを学ぶような簡単なステップを踏もう!というコンセプトです。

 

例えばまたウォーキングで考えてみましょう。

健康のために毎日ウォーキングを1時間しよう!と心に決めた人がいるとします。

そうすると、それがその人のハードルになるわけです。

歩く時間になって「今から1時間歩くのかー嫌だなー」とか考えるようになっちゃう。

 

それをベイビーステップに置き換えるとどうなるか。

「毎日1時間」を「毎日靴を履く」とかにしちゃう。

 

そう、毎日の目標は「靴を履く」です。

なんて言うと笑っちゃいそうですが、これが結構バカにできない。

 

 筋トレをしたいのなら、「腹筋50回するぞ!」とか設定するんじゃなくて、「横になる」にする。

ギターを練習したいなら「1時間」ではなく「ギターに触る」。

読書を習慣化したいなら「月10冊」とかではなく「本棚を眺める」。

全部一緒です。

 

僕達は何かを成し遂げたいとき、ついつい大きな目標を立ててしまいます。

でもその目標は大きければ大きいほどにハードルとなって、僕達の前に立ちはだかります。

それを全部越えて行くタフな人も世の中にはいるようですが、僕もきっとあなたと同じようにうっかり下を潜り抜けたくなる(違ったならすみません)。

 

だったらば、そのハードルとやらを全部下げてしまおう!ということです。

そして、ウォーキングが最終的な目標なのに、本当に「靴を履く」で終わったとしてもそれでいいんです。

「今日も靴を履いたぞ」と自分を褒めてあげます。

靴を履くくらいなら「やる気」なんて必要ないでしょう。

 

それが習慣化したら、もう一つ先に進めそうです。

「外に出てみる」とか。

外に出てみたら、多分もうその頃には歩く気になってると思いますが、雨が降ってたら家に入ってもいい。

「今日も外に出たぞ」とまた褒めてあげる。

 

大体何か投げ出しがちな人は、高い目標を設定して、でもそれを達成できなくて、自己嫌悪になってやめる、というパターンだと思います。

「雨の日も風の日も絶対歩くって決めたのに……」って。

 

三日坊主という言葉もありますが、三日坊主になったっていいんです。

三日坊主も100回繰り返したら300日です。

別に継続しようと思わなくたってよくて、断続的でも全然いいんです。

 

一番勿体無いのは「やろうと思ったけど、続かなかったから、もうやらない」。

「やろうと思ったけど、続かなかったから、もう一回やってみようかな」でいいんです。

それでもきっと進むから。

 

……………

2つ目は、やりたいことを条件付けする、です。

 

例えば引き続きウォーキングで言えば、仕事から帰ってきて少しくつろいだとします。

さて、だいぶ落ち着いたことだし、そろそろウォーキングにでも行こうかな、なんて気軽に思える人はなかなかいないでしょう。

普通は大体家に帰って落ち着いたら、習慣化してないことをやろうというのは、だいぶ腰が重たくなることだと思います。

 

これは「くつろいでしまったから面倒臭い」のでは決してなく(いや、それもあるか)、習慣化してないことは自然発生的にやる気は起きないのです。

要するに、思い付きでやろうとはなかなか思えない。

 

だから、思い付きなんかではなく、「このタイミングでやろう」と決めちゃうわけです。

「家に帰ったらくつろぐ前にウォーキング(家に入る前に歩く)」

「朝起きたらまず読書」

「お風呂の前に筋トレ」

何をどのように設定してもいいですが、もうすでに習慣化されているものの前後にぶっ込むとわかりやすくていいと思います。

時間設定できるのなら「8時になったらやる」でもいいでしょうが、習慣の前後の方が多分上手くいくと思います。

 

なんにせよ、とにかくここで言いたいのは、思い付きでやろうとしないこと。

「ヒマができたら」とか言ってたら一生ヒマはできない。

ヒマ、もとい時間は自分で作るものです。

作るっていうか、ねじ込んでいくものです。

 

つまり「これをしたらこれをする」っていう条件付けをする。

そうするとだいぶ行動を起こすのに「やる気」というのは必要としなくなるでしょう。

そしたらきっといつの日か、それが習慣になるから。

 

そして言わずもがな、それを「ベイビーステップ」にすると更に効果的です。

 

お試しあれ。

 

おしまい