どうしたって生まれる子供達の個性
僕には二人の兄がいます。
3個上と1個上です。
歳が近いので、ほとんど友達感覚です。
でもよく周りからは「似ている」とも言われるので、れっきとした兄弟です。
でも彼等はキノコが嫌いではありません。
僕は嫌いですが、そもそも彼等に嫌いな食べ物はなかったように記憶しています。
かたや僕はキノコ以外にも、ナスも嫌いだったし、ブロッコリーも嫌いだったし、ピーマンも嫌いだったし、なんか結構いろいろ嫌いでした。
しかしながら、大人になった今ではキノコ以外の物に対する嫌な気持ちはないことを考えると、昨日の話はやっぱり信憑性が高いように思えてきます(母が無理に食べさせようとしたのはキノコだけなのである)。
……………
僕はチーズも苦手です。
兄等も父も母もみんなチーズが好きだったので、僕も例に漏れることなくチーズが好きなんだと思ってました。
そう、思ってた。
子供のころはそのことに気付いていなかったのです。
母はハンバーグを作るときに、ハンバーグの上にチーズを乗っけたり、ハンバーグの中にチーズを入れてくれたりしました。
そうすると兄達は「やったー!」と喜ぶのですが、僕は内心「え?ハンバーグはハンバーグだけで食べたくない?」と思っていたのです。
それはその言葉のとおり、チーズに対する思いはなく、純粋にハンバーグをただハンバーグとして食べたいだけだと思っていたのですが、あるとき気付いたのです。
ああ、僕はチーズが苦手なんだな、と。
ハンバーグさんがハンバーグさんとしてあってほしいのではなく、僕にとってチーズっていうもの自体が邪魔な存在なんだな、と。
マクドナルドに行けば、彼等はチーズバーガーを食べたがる。
かたや僕はハンバーガーを食べたい。
チーズケーキも苦手だし、パスタに掛ける粉チーズが最も苦手とするチーズだったりします。
でもピザやらグラタンは好きなのだから、人間の妙ですね。
……………
飴舐めます?
僕はわりと噛みがちです。
ちょっと舐めて味を楽しんだら、噛んで楽しみます。
でも兄達は最後まで舐めます。
飴としてはそれで正しいように思います。
でも、グミ舐めます?
僕はグミをほお張ったら、すぐさま噛みにいきます。
でも兄達は舐めるんです。
グミを舐めるんです。
いわく少しでも長くグミを楽しみたいとのことで、よく「(噛むのは)もったいない!」と言われました。
僕から言わせてもらうならば、グミの楽しみは「噛む」という食感にあると思ってるので、もったいないのは彼等なのである。
まったくもって愚行なのである。
……………
僕は並べられた料理の中で、好きなものを一番最初に食べたい。
でも彼等は「最後に取っておく」。
僕はお酒を(付き合い以外では)一切飲まない。
でも彼等はお酒が好き。
僕は楽器を弾く。
でも彼等は弾かない。
……………
年齢も近いし、顔も似てるし、何より同じ親に育てられた僕等だけれども、そうやって2対1の構図がいろいろあって、兄弟って不思議だなーと思います。
人間って不思議だなーと思います。
つまるところ、何がどうなるとそういう違いが生まれるのかはわからないけれども、同じように、似たように育ってみたって個性は生まれるんだ、ということがわかります。
今回は2対1の1が僕の例を出しましたけれど、その1が長男のこともあるし、次男のことだってある。
みんな違って、みんな個性的。
個性ってユニークですね。
おしまい